沼田教会沿革

(「日本キリスト教団沼田教会120年略史」より)

 

教会創立

1888510日、11人の発起により、「西群馬教会沼田基督教講義所」として設立されました。これが沼田教会創立の日です。教会員数は21名でした。これ以前に戸鹿野(現在の沼田市戸鹿野町)出身の星野光多牧師(西群馬教会、現・高崎教会初代牧師)が1883年から北毛の地に福音の種を蒔き続けており、沼田教会はその種から芽生え育った木である、と言えるでしょう。

 

教会の歩み

 1888年の創立時、沼田教会は西群馬教会の講義所、つまり開拓伝道の伝道所でしたが、1890年に日本組合基督教会関東部会に所属、西群馬教会から独立します。1901年には教会堂建築にともない、「沼田基督教講義所」から「沼田基督教会」に改称。1906年には自給を目指してアメリカンボードから離れ、日本組合基督教会伝道会社から補助を受けることになり、「日本組合沼田基督教会」と改称、1941年までこの名称で福音宣教にあたりました。

 1941624日、国家が諸宗教を統制するために制定された宗教団体法に基づき、日本のプロテスタント諸教会が合同して「日本基督教団」が成立します。沼田教会が属する日本組合基督教会もこの時に日本基督教団に合流しました。これにともない、沼田教会は「日本基督教団沼田教会」に改称し、現在までこれを引き継いでいます。

 1941年以来、日本基督教団に属していますが、旧組合教会(会衆派教会)の流れを汲む教会として、会衆派教会の伝統である「自由・自治・独立」を重んじ、信徒が中心の民主的な教会を形成し続けています。

 

教会堂

教会の創立期には定まった会堂を持てず、下之町、滝坂、沼田小学校前と、何度も集会所を移転しましたが、1901年に沼田町693番地、現在の教会所在地から道を隔てた東側の角から2軒目の場所に、会堂を建築しました。これが沼田教会最初の自前の会堂です。その後1914年に現在の教会所在地に新たな会堂(沼田教会紀念会堂)が建築され、1988年、教会創立100周年の年までの約74年間用いられました。この会堂(紀念会堂)は沼田公園内に移築され、現在も往年の姿を見せています。1988年には創立100周年を記念して新会堂が建築され、現在に至っています。